「リモアのスーツケースに憧れていて購入を検討しています。貴社では売り切れになっていますが次回入荷はいつごろでしょうか？またリモワってやっぱり頑丈なのですか？」

本日も頂いたご質問にお答えいたします。言わずと知れたスーツケースや鞄の有名ブランド、ドイツのリモワについてのご質問ですね。

海外旅行に使うキャリーバッグのブランドとして有名なものはいくつかありますが、リモワほど有名なものはないのではないでしょうか。

そもそもスーツケースのブランド自体があまり馴染みがないという方も多いのですが、昔でいえばサムソナイト、近年でいえばリモワが有名ブランドとして知られているような気が致します。

最近は落ち着いてきましたが、今から5年ほど前はまさにリモワブームといった感じで、街中をリモワを引いて歩く人で溢れていました。

この頃、当店でも並行輸入品を取り扱っておりました。しかし、現在では取り扱っておりません。リモワは日本輸入総代理店の株式会社林五さんの締め付けが厳しく、なかなか並行輸入で数を入手することが難しいのです。

それでも、楽天市場などを探すとまだ並行輸入品が販売されていますので、購入を検討している方はご覧になられてください。並行輸入品ですとB級品が届いたり偽物が届くこともあるそうなので注意が必要ではありますが。

リモワのスーツケースは頑丈で高性能なのか

当店では今は販売しておりませんが、昔一時並行輸入品を販売しておりましたので、知るかぎりでリモワのスーツケースについて解説させていただきます。

「リモワのスーツケースって頑丈なのが売りなんでしょう」というのはお客様からよく言われることなのですが、何をもって頑丈とするかにもよりますが、特別頑丈ではないというのが事実です。

繰り返し使っていれば普通に壊れますし、運が悪ければ下ろしたてが一回で破損させられることもあります。このあたりは他のブランドのスーツケースと全く同じです。

強度としては、国内の有名メーカーとどっこいどっこいといったところです。何故かリモワ=頑丈というイメージを持っている方が多いようですが、国内メーカーの製品と全く変わりません。

おそらく値段が国内メーカー製品の2,3倍するので頑丈で軽量で高性能というイメージが先行しているのだと思いますが、実際は値段が高いだけで性能は全く変わらないというのが現実です。

むしろ7,8年前までは特徴的な大径のダブルホイールのキャスターが壊れやすいということで有名でした。ここ5,6年のモデルではキャスターが改善されて滅多に壊れなくなりましたが、元々イメージとは違いそれほど頑丈なものではなかったのです。

リモワのスーツケースが頑丈かどうかと問われれば、安物のノンブランド品と比べれば遥かに頑丈であるものの、日本の国内のメーカーの製品と比べれば平々凡々の性能であるというのが答えです。

リモワの価値は、性能云々ではなくブランド価値のほうが大きいものなのです。

どんなモデルが有るの！おすすめは？

リモワのスーツケースには多数のモデルが有り、サルサやトパーズなどという名前が付いています。代表的なモデルをご紹介すると以下のとおりとなります。

トパーズ
リモワを代表するモデルで、リモワを象徴するジュラルミンで作られた金属ボディのスーツケースです。この金属ボディのスーツケースはやはり樹脂のスーツケースと全く違った威光を放ち、リモワというブランド力を強く感じさせます。しかし、素晴らしくお高いです。

トパーズプレミアム
金属ボディの基本モデルであるトパーズのプレミアムモデルがトパーズプレミアムです。ボディがシャンパンゴールドになり、細部にも違いがありより高級感が演出されています。性能的にはトパーズと殆ど変わりませんが、ものすごい高さです。

サルサ
2000年に登場した樹脂ボディの新しいリモワです。より軽量でより安価なリモワとして一番の人気を博していますが、金属ボディと比べてリモワの威厳が格段に低いのは事実。他のスーツケースメーカーのブランドと比べて、価格ほどの価値が有るのか疑問です。

サルサデラックス
ポリカーボネート樹脂ボディの基本モデルであるサルサのプレミアムモデルがサルサデラックスです。基本性能は同じでデザイン面と細かい機能が違います。より高額になりますのでサルサほどは人気がありません。

サルサエアー
5年ほど前に新発売された新しいモデルで、超軽量をコンセプトにしたモデルです。樹脂ボディの基本モデルサルサよりも更に大幅に軽く、軽量性を重視するユーザーに人気です。ただ、今は他のメーカーからも驚異的な軽量モデルが多数発売されていて、性能的には特筆するほどのものではありません。

おすすめモデルはと聞かれれば、やはり伝統的なリモワを象徴する金属ボディモデルの中から、一番安価なトパーズをオススメいたしますが、国内正規品で10万円～15万円ほどしますのでかなり高嶺の花です。ましてや破損と隣り合わせのスーツケースという製品にこの値段を出すのはかなり勇気の要ることです。

並行輸入品はどうですか

並行輸入品というのは、国内正規輸入代理店を通さずにショプが独自に本国のドイツなどから輸入した商品です。

一時は、国内正規品の半額ほどで購入できましたが、円安と国内正規代理店による締め付けで、なかなか並行輸入が難しくなり、現在は正規品とほとんど同じ値段になってしまっています。

もはやリモワを格安でお得に手に入れることはできなくなってしまったようです。愛用者にとっては簡単には手に入らないブランドとしてブランド価値が高まって良いのですが、新しく購入するには気軽に手が出るブランドではなくなりました。

長く使えるバッグなどなら10万円以上でも購入を検討できるかもしれませんが、繰り返しますが破損と隣り合わせのスーツケースであることを考えると、現実的な選択ではありません。

リモワというブランドに拘らなければ、1/5程度の値段で日本のメーカーの性能的に全く変わらないキャリーバッグが購入できます。長年旅行鞄を取り扱ってきた当店店長といたしましては、もう少し安価な商品をオススメいたします。

スーツケースに限っては破損しても大きなショックを受けない程度の金額の商品にしておくほうが無難です。お金が余っている方はリモワもいいと思いますが(;^_^A