インナーフラットのスーツケースのメリット・デメリットとは
インナーフラットに関するお問い合わせを時々いただきますので、本日はインナーフラットのスーツケースについて解説させていただきます。
「貴社で販売されている、こちらのモデルがほしいのですが、こちらはインナーフラットですか?」などのお問い合わせをいただくことがございます。
その商品がインナーフラットでないことをお知らせすると、では他の商品を探してみますというケースが多くなっています。インナーフラットを希望される方は、インナーフラットであることに強いこだわりをお持ちのようです。
私はインナーフラットのスーツケースはそれほどお奨めしていないのですが、欲しがる方も多いのでメリット・デメリットも含め解説させていただきます。
スーツケースのインナーフラットとは
そもそもインナーフラットのスーツケースとはどのようなものなのでしょうか。それは、内側が平らになっているスーツケースです。
スーツケースには伸縮するハンドルが付いておりますので、この伸縮ハンドルが折りたたまれる鞘の部分があります。この鞘の部分がスーツケースの内側に出っ張っているため、スーツケースの内側の片側は平らになっていないのです。
平になっていないと確かに不便で、収納の際になんとなく気持ち悪いのは確かです。収納を工夫すれば全く問題ないのですが、やはり真っ平らであることに越したことはありません。
そこで登場したのがインナーフラットのスーツケースです。ボディの一部を外側に盛り上がるような形状にすることによって、伸縮ハンドルが縮んでいる時に収納される鞘の部分が内側に出っ張ることがないような構造になっています。
内側に出っ張らない分以上の体積が外側に出っ張るのですが、内側が完全に平らなのはやはり気持ちの良いものです。
インナーフラットのメリット・デメリット
インナーフラットのメリットは、前述の通り、内側が完全に平らなことに尽きます。これ以上のメリットはありません。
工夫して収納すれば内側に出っ張っていても何ら問題はございませんが、平らであればそれに越したことはないのです。
内側が平らであるという大きなメリットを考えれば、インナーフラットのスーツケースが良いとお考えになる方も多いと思いますが、実は大きなデメリットも有るのです。
まず考えられるデメリットとしては、スーツケースの内側に出っ張りがなくなった分、外側に出っ張るという点です。内側に出っ張りがなくなるのは嬉しい点ですが、結局外側に出っ張るのでトータルでは変わりません。
航空会社に預けることができるスーツケースのサイズは、多くの航空会社で158センチ以内となっていますが、外側に出っ張りがあるとその分ボディサイズを小さくしなければいけない為、インナーフラットのスーツケースは容量が小さいとも考えられます。このあたりはモデルによっても大きく異なるのでデメリットとしてはあまり考える必要はないともいえます。
いずれにしても、内側が平らになるのは大きなメリットですが、出っ張りが消えて無くなってしまうわけではなく、外側に出っ張るためトータルでは変わらないということです。
トータルで変わらないなら、内側が平らな方が便利だと考える方が多いようで、インナーフラットが好まれる要因になっているようですが、そこには大きな落とし穴がります。
最大の問題は壊れやすいこと??
私がインナーフラットの最大のデメリットして考えているのは、壊れやすいという点です。
普通のスーツケースに比べて大幅に壊れやすいということではありませんが、外側に出っ張っている部分の形状によっては、出っ張っている部分が割れやすいのは事実です。
今まで色々な形状のスーツケースを見てきた経験上、なめらかに出っ張っている物はまだ大丈夫なのですが、鞘の部分だけがボコっと直角に出っ張っているモデルは、出っ張っている部分が割れやすいように感じます。
本来ならば、ボディの片側の面全体で受け止めたはずの圧力が、出っ張りの部分だけにかかるため割れやすくなるのは当然といえます。
ただ、スーツケースの強度はモデルによるところも大きいので、外側に出っ張っているインナーフラットが絶対に悪いというわけではございません。
結局どちらが良いのでしょうか
内側が真っ平らであるというのは大きなメリットではありますが、その分外側に出っ張るためトータルでは変わらず、壊れやすい可能性もあることを考えると、あえてインナーフラットを求めるメリットは無いように感じます。
どうしても内側が平らであることを重視する方でしたらインナーフラットを選ぶメリットは有りますが、特にこだわりがない場合はインナーフラットであるかどうかはあまり気にする必要はないと思います。
気に入ったモデルがインナーフラットであればそれでも問題ありませんが、あえてわざわざインナーフラットモデルを探すまでのメリットはないのではないでしょうか。
あまり拘らずに、自分が気に入ったモデルを購入するのが一番です。