大は小を兼ねる?大きいスーツケースを買えばいいというものではないのです

「今回は韓国に1泊2日で週末旅行に行くのですが、将来的にヨーロッパなどに1週間以上の長期旅行にも行きたいので、なるべく大きいスーツケースがほしいです。」

このようなお声をいただくことがございますが、このご意見には賛同しかねます。

将来の長期旅行を見越して大きなスーツケースを買っておきたいというお気持ちは分かりますが、今回の1泊2日の短期渡航に、1週間以上の長期旅行に耐える大型スーツケースは大きすぎます。

むしろ1泊2日なら、今回はリュックサックなどの機内持ち込みで行って、長期旅行の際に改めて購入したほうがよろしいかと思います。

長期渡航でも短期渡航でも、大きいスーツケースならどちらでも使えるので、なるべく大きなサイズを購入しておきたいというお考えの方は多いようですが、スーツケースは大は小を兼ねるわけではないということを覚えておく必要がございます。

短期の渡航で無駄に大きいスーツケースがあっても邪魔になります

一度でも長期の海外旅行に行かれたことがある方はお分かりいただけると思いますが、移動中の大型スーツケースは本当に邪魔なものです。

このデカブツが無く、デイパック一つであれば、どんなに楽であろうかと何度思ったことでしょうか。

しかし、長期で旅行をする場合は、必然的に荷物も多くなり、ある程度の大きさのスーツケースを選択せざるを得ません。

一方、短期の旅行であれば、小型のスーツケースで済みますので、移動の際もだいぶ負担が少なくて済みます。

しかし、短期の旅行でも長期用の大型スーツケースを流用しようとすると、中身スカスカの大きな箱を旅行中持ち歩くことになり、非常に無駄で煩わしいと言わざるを得ません。

せっかく身軽に移動できる短期旅行なのに、長期旅行のような無駄に大きい荷物を抱えるのは、少々勿体無い気がします。

毎年のように頻繁に海外旅行をされる方は、短期用の中型程度のスーツケースと、長期用の大型のスーツケースを2つ持っていたりします。

保管の最、邪魔になりそうですが、小さい方のスーツケースをビニール袋に包んで、マトリョーシカのように大きいスーツケースの中に入れて収納しているみたいですよ。

毎年複数回海外に行くような旅行のプロになると、機内持ち込みサイズから超大型まで4種類くらい所有している方もいるそうです。

さすがにそれはやり過ぎな気がしますが、大きいものと小さいものの2つくらい持っていると、旅に合わせてチョイスできるので便利です。

同じモデルであれば小さいほど破損しにくい

大きすぎるスーツケースではなく、その時の旅行に合わせたサイズを選んだほうが良い最大の理由は、破損確率を抑えることができるという点です。

スーツケースは、各メーカーの各モデルに複数のサイズが用意されているのが普通です。

例えばSサイズ、Mサイズ、Lサイズ、LLサイズなどのように分かれていたり、54サイズ、60サイズ、66サイズ、72サイズなどのように分かれているメーカーもございます。

いずれにいたしましても、同じモデルであれば、大きければ大きいサイズほど壊れやすいということは知っておく必要があります。

理由は簡単で、同じ材料やパーツで組み立ててあるのであれば、大きいほど壊れやすいのは当然です。

ほとんどのメーカーほとんどのモデルで、同一モデルであればサイズの違いにかかわらず、同じパーツを使っています。キャスターなどサイズによって異なるものを採用しているモデルもございますが、ほとんどのモデルでは全サイズ共通のパーツになっています。

また、ほとんどのモデルにおいて、ボディの素材となるポリカーボネートの板も同一の厚さのものを使っています。以前はサイズによって厚さを変えているものもありましたが、今は殆ど同じです。

同じ素材、同じ厚さの板で箱を作れば、小さいものよりも大きい物が壊れやすいのは当然です。

重量が重ければ重いほど壊れやすくなる

また、スーツケースが大きくなればなるほど、中にもたくさん荷物を入れることになりますので、総重量も重くなります。

スーツケースが大きく無駄なスペースがあると、ついついあれもこれもと無駄なものを持って行ってしまうことになりかねません。

スーツケースは総重量が重くなればなるほど壊れやすくなります。

空のスーツケース5キロと、中にぱんぱんに物を詰めたスーツケース20キロを、同じ高さから落としたら、どちらが壊れやすいのかは実際にやってみなくてもお分かりいただけるかと思います。

もちろんスーツケースの破損は運に寄るところが大きいので絶対ではございませんが、破損確率を少なくしたいなら、なるべく小さいサイズにして荷物を詰め過ぎないことが重要です。

旅慣れた旅行のプロは、荷物の量でスーツケースの大きさを選ぶのではなく、スーツケースの大きさに合わせて荷物の量を決めます。

絶対に必要な物を選別し、無駄な荷物を増やさないのが旅慣れた旅行のプロです。

どんなサイズのスーツケースを選ぶべきなのか

以上を踏まえて、スーツケースを選ぶときは、できれば先のことは考えずに今回の旅に合ったサイズのものを選ぶのがベストです。

また長い旅行に行く際は、別途大きなスーツケースを購入すればいいのです。今時のスーツケースは非常に安価で、1万円台で十分すぎる性能のものが手にはいります。

2つくらい所有しても、旅の快適さには替えられません。

保管スペースの関係で、予算の関係で、どうしてもひとつに絞る必要があるという場合は、よく考えて大きさを選ぶ必要があります。

購入するスーツケースを一つに絞っている方は、やみくもに一番大きいLLサイズを購入したりせずに、Lサイズあたりを購入して長期渡航の場合には荷物の方を頑張って絞っているようです。

どんな期間の渡航にもマルチに使えるサイズとして、70リットル前後の一般的にLサイズとされているようなサイズを選ぶ方が多いようです。

最大サイズの100リットル弱のLLサイズですと、どうしても短期の旅行ではあまりにも大きすぎでじゃまになる恐れがあります。

全サイズの中で一番の売れ筋が70リットル前後のLサイズであり、街中で一番見かけるのもやはりLサイズ辺りの物になります。

やはり一番マルチに使えるようなサイズがLサイズあたりなのだと思います。

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