コーナーパッドの付いたスーツケースのほうが頑丈なのでしょうか
コーナーパッド、コーナープロテクト、コーナーガード、呼び方は様々ですが、スーツケースの上部の角の部分に付いているプロテクターです。
「欲しいスーツケースがあるのですが、コーナーパットが付いていません。やはりコーナーパットが付いている方が頑丈なのでしょうか?」というご質問をいただきましたので、いつものようにお答えいたします。
たしかにコーナーのパッドが付いているモデルと付いていないモデルがございます。当店で販売しているモデルでも、付いているモデルと付いていないモデルがございます。
スーツケースのコーナーパッドは強度には関係ない
スーツケースには、コーナーパッドが付いているモデルと付いていないモデルがございます。
同じメーカーのスーツケースでも付いているモデルと付いていないモデルがございます。
もし、付いていると強度が大幅に上がるなら、メーカーは全モデルに付けるはずですので、実際には必須のものではないことが分かります。
モデルによって付いているものと付いていないものがあるのは、主にデザイン上の問題になります。
デザイン上付いている方がかっこいい場合は付け、無い方がかっこいい場合は付けない、これだけのことなのです。
コーナパッドが付いている方が頑丈であることはございません。
したがいまして、付いていないものでも気に入ったモデルがあれば、そちらを購入しても全く問題ございません。
「でも、おたくのネットショプでも、コーナーパッドの付いたモデルの商品説明には、コーナーパッド装着で強度抜群!みたいな説明が書かれていますよ。」というお声が聞こえてきそうです。
よく気づかれましたね。ご指摘のとおりです。販売ページではメーカーのセールス文句をそのまま掲載しております。
当然そのほうが売れるからこそメーカーはそのようなコンセプトで商品開発を行っているわけで、売るためのショップには売るためのキャッチフレーズや文句を並べております。
まあ、付いていても損にはなりませんので。
なかなか物が売れない時代、メーカーも差別化などには苦労していて、あれこれと薀蓄を並べがちです。以前流行ったマイナスイオンなどもそうですね。いうほど意味は無いものの付いていても損にはならないものです。
確かにダメージを負いやすいコーナー部分
コーナーパッドはそれほど意味のないものであると述べましたが、スーツケースのコーナー部分がダメージを負いやすいのは事実です。
陥没してしまうのは9割方はコーナー部分です。亀裂が入るのもコーナー付近が多くなっております。
そういった意味では、コーナパッドが付いていたほうが安心できそうですが、こういったダメージを軽減するにはコーナーパッドが薄すぎます。
そして、それ以上に小さすぎます。もっとコーナー全体を覆うような形状のコーナーパッドであれば、たしかにプロテクターのしての効果が期待できます。
昔、スーツケースの上部と下部全体を覆うようなプロテクターが付いたモデルを発売しているメーカーがありましたが、このくらいやれば確かに強度の向上が見込めると思います。
ただし、現在発売されているような飾り程度の大きさのコーナーパッドでは、効果を期待できません。
頑丈なポリカーボネートでできたボディシェルの強度に期待して、壊れてしまった時は運が悪かったと思って諦めましょう。
それほどのダメージを負ったケースでは、飾り程度のコーナーパッドが付いていたとしても、結局結果は同じであったと思います。
素材によって特性が違うコーナパッド
飾りとしての意味合いが大きいコーナーパッドですが、その素材によって特性が異なってきます。
ボディと同じポリカーボネートで出来たものや、ABSなどの耐衝撃性の強い素材で出来たものがメインですが、アルミなどの金属でできたもの、強度の弱い樹脂で出来たものなどもあり注意が必要です。
特に安物のスーツケースを購入すると、ボディはポリカーボネートで出来ていても、なぜかコーナーパッドは耐衝撃性に優れない樹脂で作られていたりして、コーナーパッドがあっという間に割れてしまうことがあります。
また、アルミなどの金属製のコーナーパッドは確かに高級感があってかっこいいですが、衝撃を受けると凹んでしまいます。
樹脂は弾性があるため衝撃を受けても元に戻ろうとする力が働きますが、薄い金属は衝撃を受けるとその方向に曲がってしまいます。
したがって、使っていくと、ベコベコに凹んでしまい、見栄えがよろしく無くなってしまいます。
やはり、耐衝撃性に優れた樹脂で出来たコーナーパッドが一番良いようです。メッキ処理が施されて見た目が金属みたいに見えるものもあり、かっこいいです。
とはいえ、やはりお薦めは、汚れや傷が目立たない暗めの色のマット調のコーナーパッドですね。ボディも同様ですが、やはり濃い色で表面が鏡面ぽくないもののほうが、使い込んだ時に汚くならないのでお勧めです。
もっとも、コーナーパッドでスーツケースを選ぶわけではありませんので、コーナーパッドの種類はあまり気にせず選ぶ必要はあります。その他の重要なポイントのほうが大事です。